特定非営利活動法人日本医学ジャーナリスト協会
第7回(2018年度)「日本医学ジャーナリスト協会賞
 

日本医学ジャーナリスト協会(水巻中正会長)は、質の高い医学・医療ジャーナリズムが日本に根付くことを願って、「日本医学ジャーナリスト協会賞」を2012年に創設。第7回目となる今年度も、全国から多数のご推薦をいただきました。
その中から、「オリジナリティ」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で慎重に審議した結果、2018年度の受賞者として、次の方々を選ばせていただきましたので、お知らせいたします。

 
 


第7回(2018年度) 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作品


<大賞> 映像部門 『在宅死 "死に際の医療"200日の記録』
NHKエンタープライズ 下村幸子さん
新聞・雑誌部門 『早川一光 聞き書き こんなはずじゃなかった』(連載企画)
早川さくらさん・京都新聞社写真部 松村和彦さん
メディアミックス部門

『障がいを持つ息子へ 息子よ。そのままで、いい』
神戸金史さん(RKB毎日放送 東京報道部)

<優秀賞

書籍部門

『「孤独」は消せる。』(サンマーク出版) 
ロボットコミュニケーター 吉藤健太朗さん

映像部門 がんと闘う子どもたち〜小さなレモネード屋さん〜』 
山陽放送報道部 米澤秀敏さん/RSK地域スペシャル メッセージ取材班
新聞・雑誌部門

『医療ルネサンス「いのちの値段」』
読売新聞東京本社 医療部「いのちの値段」取材班

<特別賞> 書籍部門 『大学病院の奈落』 (講談社)
高梨ゆき子さん(読売新聞東京本社 医療部)
『地図から消される街』 (講談社現代新書)
青木美希さん(朝日新聞東京本社 社会部)

肩書は、作品制作当時のものです。

<大賞> 映像部門

『在宅死 "死に際の医療"200日の記録』
NHKエンタープライズ 下村幸子さん

どうすれば、人は、住みなれた家で安らかに死を迎えられるのか。埼玉県新座市の堀ノ内病院在宅医療チームに密着した記録。

80歳の医師、小堀鴎一郎さんは、もともとは大学病院のエリート外科医だった。

定年後、60代後半で在宅医療に関わるようになる。自ら軽自動車のハンドルを握って一軒一軒まわる。

全盲の娘さんが、末期がんの父親を最期まで家で看取る映像は、過酷な条件のもとでも、患者が望む穏やかな看取りができるという「希望」と、それは何故かを考えさせる。

100分の番組にも拘らず6月から9月までの3ヶ月で5回放送され、患者だけでなく、医療従事者からも、現場を映像で知ることができて非常に勉強になったとの声が寄せられている。

新聞・雑誌部門

『早川一光 聞き書き こんなはずじゃなかった』
早川さくらさん・京都新聞社写真部 松村和彦さん

『わらじ医者京日記』で知られる在宅医療のパイオニアで、呆け老人を抱える家族の会(現・認知症の人と家族の会)の生みの親、早川一光さん。

その最期の日々の様々な思いの聞き書きは、こんな、京言葉で始まる。

「おーい、ちょっと聞いてえな」/「なんですねん、先生」

「わし、90歳にして、病気になってしもた」

筆者は、実の娘でもあるフリーランスライター。「新聞記者には書けない素晴らしい聞き書き」「松村和彦カメラマンの写真も感動的」と称賛された。

連載が終わった2日後の6月2日、94歳で旅立った早川さんの最後の言葉は、「ほな、いくな」

メディアミックス部門

『障がいを持つ息子へ 息子よ。そのままで、いい』
神戸金史さん(RKB毎日放送 東京報道部)


46人が殺傷された津久井やまゆり園事件。

「障害者がいなくなればいいと思った」という供述がくりかえし報じられた。耐えられなくなった神戸さんは、フェイスブックに書き込んだ。

「私は思うのです/長男がもし、障害をもっていなければ/私たちはもっと楽に暮らしていけたかもしれないと」に始まり、「あなたが生まれてきてくれてよかった」と結ばれた1000文字は急激に拡散し、これを採り上げたニュースの動画は1万3000回以上シェアされた。

他にも数多くのラジオや新聞が紹介し、英語と中国語にも訳された。父・母・弟が初めて合作した本『障害を持つ息子へ 息子よ。そのままで、いい』(ブックマン社)を出版。さらに、詩に曲が付いたのを契機に、障害のある家族の写真を募集、「わが子たちには名も顔もある」というメッセージの動画を制作、ユーチューブで公開した。

拘置所の植松被告と4回面会し、テレビやラジオ、雑誌などで伝えている。また、以前に自分の家族を撮った番組『うちの子 自閉症という障害を持って』をニュースサイト上で無料公開したことで、植松被告や多くの人々が知的障害や自閉症に抱いている先入観が壊されている。これまでにないメディア横断的な活動に、協会賞に新たな部門が設けられることになった。


<優秀賞> 書籍部門

『「孤独」は消せる。』(サンマーク出版) 
ロボットコミュニケーター 吉藤健太朗さん

ロボットというと、重いものを持ち上げたり、命令通り危険なところに入っていったり、あるいは癒し系というイメージがあるが、著者が開発した「分身ロボット」は発想がまったく違う。

たとえば、この本に登場する番田雄太さんは、4歳のとき交通事故にあって人工呼吸器で命をつなぐ身、盛岡に住んでいる。ところが、彼の「分身」オリヒメは東京のオフィスに"出勤"し、会議に出席し、秘書役までつとめる。

東京の大学にも参加する。番田さんは本書が出版された半年後に亡くなってしまったが、彼が提案した、ロボットに腕をつけたりして表情ゆたかにするアイデアは生きている。

本書は、開発の歴史でありながら、自伝でもあるのが興味深い。小学校5年から中学まで不登校、引きこもりを経験。自分自身の「場」を持てないことによる強烈な孤独感は、その後の活動の根底を形作っているようだ。今日の国際的な成功は、社会の多様性の大切さをも示唆している。。

映像部門

『がんと闘う子どもたち〜小さなレモネード屋さん〜』 
山陽放送報道部 米澤秀敏さん/RSK地域スペシャル メッセージ取材班


3歳で脳腫瘍を患い回復した小学生、榮島四郎くんが、「小児がんについて、もっと知ってほしい。研究費も集めたい」と、夏休みを利用し、友人と開いた「レモネードスタンド」を縦糸に、小児がんをとりまくさまざまな課題が、広く、分かりやすく紹介される。

日本では毎年2000人あまりが小児がんと診断され、こどもの病死の原因の1位になっている。にもかかわらず専門医が圧倒的に足りないこと。命をとりとめても、長い人生を後遺症とむきあわなければならないこと……。

四郎くんの手紙を受け取ったアナウンサーでもある記者が、少年の使命感に触発されて、取材から編集、ナレーションをつとめ、この番組完成までに、ニュース特集としても放送して、反響が広がった。放送後、四郎くんが発案した絵本『しろさんのレモネードやさん』(吉備人出版)が出版され、初版3000部を完売し、増刷。

新聞・雑誌部門

 『医療ルネサンス「いのちの値段」』
読売新聞東京本社 医療部「いのちの値段」取材班


国民の医療と日々の暮らしを「値段」という切り口で描いた意欲的な連載。本庶佑さんのノーベル賞受賞でも脚光を浴びた高価ながん治療薬〈オプジーボ〉に加え、〈透析と人生〉〈精神疾患〉〈人生の最終章〉〈対話のカタチ〉〈地域をつなぐ〉など11のテーマを、5つずつの物語で描いている。すべての物語が、患者や家族の「下から目線」を徹底しつつ、必要なデータや視点も忘れていない。カット写真も重視して、内容を象徴的に示している。

「医療ルネサンスはこのような連載記事の老舗で、取材対象に肉薄し、問題点を抉り出していくスキルには他の追随を許さないものがある」「いのちの値段に関わる記事が、これだけまとまると病根のあまりの大きさに圧倒され、激しく心を揺さぶられる」と高く評価された。


<特別賞> 書籍部門

『大学病院の奈落』 (講談社)
高梨ゆき子さん(読売新聞東京本社 医療部)

群馬大学病院で、同じ医師が執刀した腹腔鏡手術のあと8人の患者が亡くなった。有効性が確立されておらず、保険診療に認められていない術式なのに、倫理審査も受けず、患者にその事実を告げることもなく、手術は行われた。

「穏やかでまじめ」と周囲から評される医師がなぜ暴走したのか。一連のトクダネは新聞協会賞を受けた。その著者が、新聞では伝えきれなかったことをち密な取材のもとで練り上げたのが本書だ。

事故がおきると個人の責任にする病院やメディアが多い。ところが、本書では、執刀した当事者をあえて匿名にし、その理由を、「一連の出来事が個別の問題として矮小化されてはならないと考えた。この本を通じて群馬大学病院の事件が残した教訓について理解し、よりよい医療とはどういうものか考えてみる方がひとりでも増えるとしたら大変嬉しい」と語っている。

本書は、今なお残る医療機関の封建制、密室性にも焦点をあてている。
医療者が、自らの組織で、このような事故を起こさないために学ぶ教科書にもなりうる本だ。

書籍部門 『地図から消される街』 (講談社現代新書)
青木美希さん(朝日新聞東京本社 社会部)

福島第一原発事故から7年以上が過ぎ、人々の関心が薄れる中で、避難者は支援が打ち切られ、震災関連自殺は今年7月時点で215人にのぼっている。

震災当初から取材を続けてきた筆者が「避難者うつ」の実態をつぶさに描いたルポルタージュ。
官僚たちに「避難者は酒とパチンコばかりだ」「いつまで私たちは敏感な人たちに付き合わなければならないんですか」と言われたことに対し、どうしたら伝わるのかを考えながら書いた。

官僚や政治家、県庁が「避難者うつ」の実態を認識してくれなければ、現状は変わらないと思った」からだという。

出版後、そのような官僚の1人に本を渡そうとしたら、すでに買って読んでおり、「避難者は酒とパチンコばかりだと思っていたけれども、違うと分かった。こんなに大変な暮らしを強いられているとは知らなかった。ありがとう」といわれ、驚きと嬉しさで、しばらく言葉がなかった、という。

本書は5刷を重ねている。避難者が困難に陥る中で報道が減っている現状が彼らをより苦しめている。そのことへのメディアとしての反省を込めて問いかけていることも評価された。




     
 


特定非営利活動法人日本医学ジャーナリスト協会
第6回(2017年度)「日本医学ジャーナリスト協会賞」を発表
 

日本医学ジャーナリスト協会(水巻中正会長)は、質の高い医学・医療ジャーナリズムが日本に根付くことを願って、「日本医学ジャーナリスト協会賞」を2012年に創設。第6回目となる今年度も、全国から多数のご推薦をいただきました。
その中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で慎重に審議した結果、2017年度の受賞者として、次の方々を選ばせていただきました。
授賞式および受賞された方々による記念シンポジウムを、10月30日(月)、午後6時30分より、東京・内幸町の日本記者クラブ(日本プレスセンター9階会見場)で開催します。

 
 


第6回(2017年度) 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作品


<大賞> 書籍部門 『赤い罠 ディオバン臨床研究不正事件』(日本医事新報社) 
桑島 巖さん
映像部門 ドキュメンタリー映画『Given〜いま、ここ、にある しあわせ〜』
公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を
新聞・雑誌部門

連載企画『精神障害とともに』
南日本新聞 「精神障害とともに」取材班

<優秀賞

書籍部門

『アルビノの話をしよう』(解放出版社) 
編著者 石井更幸さん

映像部門 『Cancer gift がんって、不幸ですか?』 
日本テレビ報道局 がんプロジェクトチーム 鈴木美穂さん
映像部門

連載企画『4割の扉 超高齢秋田を歩く』
秋田魁新報 「4割の扉」取材班

<特別賞> 書籍部門 『ルポ希望の人びと〜ここまできた認知症の当事者発信』
(朝日新聞出版)
朝日新聞記者 生井久美子さん

肩書は、作品制作当時のものです。

<大賞> 書籍部門

『赤い罠 ディオバン臨床研究不正事件』(日本医事新報社) 
桑島 巖さん 

製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬ディオバンが高い効果を示すという臨床研究データに早くから疑問をもった循環器内科医が、1通のメールをきっかけにギリギリと不正を追い詰めていく過程は、推理小説のように読者を引きこむ。

東京地裁の公判を欠かさず傍聴して事件の全体像を描く手法も、ジャーナリスト顔負けだ。

一般読者が知らない医学界の実情をも紹介したインパクト、科学性、さらに、テンポある文章が高く評価された。

読み終えたあと、医療の世界もまた、利権構造と競争原理に蝕まれていることを思い知らされる。


映像部門

ドキュメンタリー映画『Given〜いま、ここ、にある しあわせ〜』
公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を

がんで片目と顔の半分近くを失いながら普通に小学校生活を送る少年(写真左)とその家族。

元気に走り回っていた一人娘がムコ多糖症という難病で言葉を失い、笑顔を忘れ、歩くことも難しくなる中、
「今日を楽しもう」とする親子の日常。

「2週間生きられない」と宣告を受けた染色体異常の赤ちゃんが24時間体制の懸命な子育てでゆっくり成長を続け、いつしか「家族の中心」になっていく日々。

病気や障害への誤解や偏見を変えていく力を持った作品。秒数まで合わせるTVとは違った良さ、余韻も感じさせる。難病や障害を持つ子供の家族の自然な暮らしから「特別な家庭」ではないというメッセージが伝わってくる。

新聞・雑誌部門

 『精神障害とともに』
南日本新聞 

世界標準の10倍の精神科ベッド、縛られている患者が1万人を超えて、なお増え続けるなど、日本の精神医療は国際的に批判をあび続けている。

人口当たりの病床数、入院患者数、20年以上の長期入院患者が最も多い鹿児島県でこの問題を、あらためて浮き彫りにし、社会を変えたいと実名や写真の掲載にも挑戦している。

きめ細かな取材は、日本一の精神病床の県だからこそ意義深い。

1978年に精神病院を廃止する法律を可決したイタリアで、精神病を体験した本人や家族が、地域で温かく支える側になっている様子も丁寧に描かれている。海外に足を伸ばしての精神医療の本格的な新聞連載は、これまで例がなく、きわめて意欲的と評価された。


<優秀賞> 書籍部門

『アルビノの話をしよう』(解放出版社) 
石井更幸さん

メラニン色素が十分につくれない遺伝性の体質をもったアルビノ。

医師にもあまり知られていないため「早死にする」「紫外線にあたらないように」など誤った指導をうけることも多い。

髪を黒く染め、家族も悩み苦しんだ経験から、石井さんは、「私たちと同じ思いはさせない」と、30歳からHPを開設し、全国47都道府県を巡った。

悩みを聞く中で、「誰でも簡単に読める入門書を書けないか?」とつくりあげた日本初のアルビノ入門書。

当事者の体験談だけでなく、親の立場、当事者でもある研究者、長年支援してきた医師も加わり、多面的に、実用的につくられている。

一目で理解できる当事者たちのカラー写真何枚も使われ、視力にハンディをもつ当事者の身になって書体にまで気を配るなど、こまやかな配慮に満ちている。

映像部門

『Cancer gift がんって、不幸ですか?』 
日本テレビ報道局がんプロジェクトチーム鈴木美穂さん

24歳のTV報道記者が乳がんで右乳房を全摘出した。

絶望の中、「がんになったからこそ伝えられることがあるはず」と信じ、闘病の全記録を撮影していた。

体験を通じての思いを伝えようとした「記者魂」は感動的だ。

家族が撮影した抗がん剤による副作用の姿など、死の恐怖と生きたい気力に満ちた凄まじい闘病の日々。本人が入ったチームで作った作品だからこその強さがある。当事者にしかわかりえない世界が描かれ、多くのがん患者に勇気を与える作品。

自分ではどうしようもない困難が突然訪れた時、人はどう向き合うのか。自身の赤裸々な闘病記録と、がんを経験した当事者にしか撮影できない取材記録を通じて、生きること、死ぬこと、そして、幸せの意味を考えたこの番組は、何度も再放送され、医療・看護現場や学校教育関係者から使用したいとの連絡が相次ぐなど、大きな反響を呼んでいる。

新聞・雑誌部門

『4割の扉 超高齢秋田を歩く』
秋田魁新報 「4割の扉」取材班

 世界で最も高齢化が進む日本の中で、秋田県はその最先端にあり、日本全体より30年ほど早く「4割の扉」(高齢化率40%)が開かれる。

「高齢者の生活実態をリアルに描き、老後の暮らしを具体的にイメージできる材料を読者に提供すれば、全世代で当事者意識を持って高齢化と向き合ってもらえると考えた」という取材班の意図が、あたたかい紙面づくりにつながっている。

高齢化を巡る議論は暗い調子に傾きがちだが、取材班は「長生きできて幸せ」と誰もが感じられる社会を目指そうと訴え、認知症の人の多くも実名で報じている。丹念な取材の中で、心身の衰えや不安に直面しながらも日々の暮らしを楽しみ、懸命に生きる高齢者の姿が見えてくる。

高齢者を重荷と受け止めず、温かいまなざしを向ける意識が広まるようにと、5つの提言をまとめて議論の題材を提供している。


<特別賞> 書籍部門

『ルポ希望の人びと〜ここまできた認知症の当事者発信』
(朝日新聞出版)
生井久美子さん

朝日新聞の記者の著した本書を、毎日、読売、日経各紙が書評で取り上げ、読売新聞特別編集委員は「哲学的とも思える表現が随所にある」と賞賛した。

これは、異例なことだ。いまでこそ、認知症本人のネットワークが社会に発信し始めているが、筆者は、認知症が「痴呆」とよばれ、「何も分からなくなる病気」と考えられていた23年前から、本人と真剣に向き合ってきた。

それは、乳がんの取材を通して、当事者の発信が社会を変えることを実感し、それが認知症取材の原点となったからだったという。日本には認知症の人を取り巻く精神病棟の暗黒の闇があることも書き込まれている。

「その時々の医療がどう時代を反映したのかという医学的学術書としての価値さえ見出される」「読むものの立場によって多面的な視点を提供する本来のルポルタージュの王道を行くもの」と推薦の言葉にあった。

認知症については、すでに当事者お2人が協会賞をうけており、今回も認知症ご本人の応募が複数あったが、本書の真価は「認知症」を越え、この社会はどうあったらいいのかを平明な文体で多くの人に呼びかけ、考えさせるもの、と特別賞に決まった。



     
 


特定非営利活動法人日本医学ジャーナリスト協会
第5回(2016年度)「日本医学ジャーナリスト協会賞
 

日本医学ジャーナリスト協会(水巻中正会長)は、質の高い医学・医療ジャーナリズムが日本に根付くことを願って、「日本医学ジャーナリスト協会賞」を2012年に創設。第5回目となる今年度も、全国から多数のご推薦をいただきました。
その中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で慎重に審議した結果、2016年度の受賞者として、次の方々を選ばせていただきましたので、お知らせいたします。

 
 


第5回(2016年度) 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作品


<大賞> 書籍部門 『認知症 医療の限界、ケアの可能性』 (メディカ出版)
上野秀樹さん (精神科医・千葉大学病院地域医療連携部特任准教授)
映像部門 NHK ETV特集
『それはホロコーストの"リハーサル"だった〜障害者虐殺70年目の真実』
村井晶子さん(NHK文化・福祉番組部 ディレクター)
新聞・雑誌部門 『語り継ぐハンセン病 瀬戸内3園から』
阿部光希さん、平田桂三さん(山陽新聞社 編集局報道部記者)

<優秀賞

書籍部門 『破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜』(南日本ヘルスリサーチラボ)
森田洋之さん(南日本ヘルスリサーチラボ代表)
映像部門 『島の命を見つめて〜豊島の看護師・うたさん』 
武田博志さん(山陽放送 報道部ディレクター)
映像部門 『脳脊髄液減少症を追った11年間の報道』
渡辺暖さん(毎日新聞社 社会部記者)

肩書は、作品制作当時のものです。

授賞式、受賞された方々による記念シンポジウムを、11月7日(月)、午後6時30分より、東京・内幸町の日本記者クラブ(日本プレスセンター9階会見場)で開催します。過去の受賞者、受賞作品、記念シンポジウムの模様については、http://meja.jp/prize.htm をご参照ください。

<大賞> 書籍部門

『認知症 医療の限界、ケアの可能性』 (メディカ出版)
上野秀樹さん (精神科医・千葉大学特任准教授)

都立松沢病院に勤務していたときには、認知症の人を入院させて家族に感謝されることに満足していた著者が、あるきっかけから始めた新しい支援モデルを示す第1章。第2章では、専門家も混乱している診断と対応の問題点をすっきり整理してわかりやすく解説。

「認知症で最も問題となるせん妄について、これほど具体的に明確に解説されたものを見たことがない」と専門家たちからも高く評価されています。第3章ではケアの本質を、第4章では国際的な視野を踏まえて「新オレンジプランよいところ、おかしなところ」など現在の日本の認知症政策を解説しています。一般の人にもわかる文体、専門家にも読みごたえのある内容で、「大賞に」と、審査委員の意見が一致しました。

「医療の限界、ケアの可能性」というタイトルは、これからの医療福祉政策にとって普遍的な思想を提起しています。

映像部門

NHK ETV特集
『それはホロコーストの"リハーサル"だった〜障害者虐殺70年目の真実』
村井晶子さん(NHK制作局文化・福祉番組部ディレクター)

600万人以上のユダヤ人を殺したナチス・ドイツによるホロコースト。その前に精神・知的障害者など20万人が殺害されていました。

これに加わっていたことを2010年、ドイツ精神医学精神療法神経学会が、長年の沈黙を破って謝罪。医療の進歩を信じた医師たちが、なぜ,どのように自主的に殺人にかかわるようになったかを2015年報告書にまとめました。

遺族やドイツ精神医学会の重鎮たちをインタビューするだけでなく、当時の映像や資料交えて効果的に構成することで、視聴者を飽きさせない本質に迫る番組となっています。「やまゆり園」の事件やヘイトスピーチなど、日本の問題を考えるとき、学ぶことが大きいと評価されました。

新聞・雑誌部門

『語り継ぐハンセン病 瀬戸内3園から』
阿部光希さん、平田桂三さん(山陽新聞社編集局報道部記者)

ハンセン病回復者とその家族の多くは今も病気の過去を隠して社会で暮らしており、問題自体もまだ解決されていません。

日本の医療の大きな過ちともいえる隔離政策が、なぜ、1世紀近くも続いたのか、社会の側の問題も含めて検証した7部構成の力作で、社会が教訓とすべきことを探っています。厳しい環境の中を生き抜いてきたハンセン病回復者たちの生き様にもスポットを当てています。

「ハンセンの歴史を残すため、この連載を一人でも多くの人に知ってもらいたいと思い応募しました」という推薦者の言葉に、審査委員は共感、納得して、大賞となりました。


<優秀賞> 書籍部門

『破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜』 (南日本ヘルスリサーチラボ)
森田洋之さん(南日本ヘルスリサーチラボ代表)

2007年、財政破綻で171床の市立総合病院がなくなってしまった夕張市、 しかも高齢化率は市として日本一。そんな中、筆者は19床の診療所に赴任し、市民に健康被害が出ていないこと、笑顔で生活していることに驚きます。なぜなのか?

経済学部を卒業したのちに医師になった筆者は様々なデータを駆使して、専門誌に「夕張市の高齢者1人あたりの診療費減少に対する要因分析」という論文を書き上げました。

本書は、この事実を広く訴えようと、対話形式などを工夫して手作りしたものです。プロの編集者の手が入っていないため、文字が小さすぎるなど数々の欠点が目だちますが、「日本の将来のため世に訴えたい」という熱意を買おうと、優秀作に選ばれました。

映像部門

『島の命を見つめて〜豊島の看護師・うたさん』 
武田博志さん(山陽放送報道部ディレクター)

悪質な事業者、業者を擁護した香川県によって1978年から13年間にわたり有害産業廃棄物が不法に投棄された豊島。

その実態を調べに通った立命館大学経営学部の学生、小澤詠子さんが、島の人々へに恩返ししたいと看護師に。その日々を通して、都市部にも必ず訪れる超高齢社会の現実を、お年寄りたちとの温かいやりとりを通じて表現しています。

全国の大学や看護学校で、医療や看護について考える教材になったことからも、この作品のもつ意義がうかがわれます。

新聞・雑誌部門

『脳脊髄液減少症を追った11年間の報道』
渡辺暖さん(毎日新聞社会部記者)

むち打ち症や心の病などと診断された患者の中に、実はこの病気が隠れていることを、深く広く多彩に取材。

2016年4月、公的な医療保険が適用されました。2005年5月に渡辺記者が右の記事を書いた当時、ほとんどの医師はこの病態を知らないか、知っていても「暴論だ」と相手にしませんでした。「怠けている」と誤解され患者も、辛い思いをしていました。渡辺記者の11年間にわたる一連の記事が、患者団体の懸命な活動と相まって、厚労省や医学界を動かしたことは間違いありません。

厚生労働省の研究班のあるメンバーも「学会が社会貢献できるテーマがここにあるのだと渡辺記者が教えてくれた」と敬意を表しています。
一過性の報道が多い中で10年を超える取材報道の力、これこそ、ジャーナリスト魂といえるでしょう。




     
 


特定非営利活動法人日本医学ジャーナリスト協会
第5回(2016年度)「日本医学ジャーナリスト協会賞
 

日本医学ジャーナリスト協会(水巻中正会長)は、質の高い医学・医療ジャーナリズムが日本に根付くことを願って、「日本医学ジャーナリスト協会賞」を2012年に創設。第5回目となる今年度も、全国から多数のご推薦をいただきました。
その中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で慎重に審議した結果、2016年度の受賞者として、次の方々を選ばせていただきましたので、お知らせいたします。

 
 


第5回(2016年度) 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作品


<大賞> 書籍部門 『認知症 医療の限界、ケアの可能性』 (メディカ出版)
上野秀樹さん (精神科医・千葉大学病院地域医療連携部特任准教授)
映像部門 NHK ETV特集
『それはホロコーストの"リハーサル"だった〜障害者虐殺70年目の真実』
村井晶子さん(NHK文化・福祉番組部 ディレクター)
新聞・雑誌部門 『語り継ぐハンセン病 瀬戸内3園から』
阿部光希さん、平田桂三さん(山陽新聞社 編集局報道部記者)

<優秀賞

書籍部門 『破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜』(南日本ヘルスリサーチラボ)
森田洋之さん(南日本ヘルスリサーチラボ代表)
映像部門 『島の命を見つめて〜豊島の看護師・うたさん』 
武田博志さん(山陽放送 報道部ディレクター)
映像部門 『脳脊髄液減少症を追った11年間の報道』
渡辺暖さん(毎日新聞社 社会部記者)

肩書は、作品制作当時のものです。

授賞式、受賞された方々による記念シンポジウムを、11月7日(月)、午後6時30分より、東京・内幸町の日本記者クラブ(日本プレスセンター9階会見場)で開催します。過去の受賞者、受賞作品、記念シンポジウムの模様については、http://meja.jp/prize.htm をご参照ください。

<大賞> 書籍部門

『認知症 医療の限界、ケアの可能性』 (メディカ出版)
上野秀樹さん (精神科医・千葉大学特任准教授)

都立松沢病院に勤務していたときには、認知症の人を入院させて家族に感謝されることに満足していた著者が、あるきっかけから始めた新しい支援モデルを示す第1章。第2章では、専門家も混乱している診断と対応の問題点をすっきり整理してわかりやすく解説。

「認知症で最も問題となるせん妄について、これほど具体的に明確に解説されたものを見たことがない」と専門家たちからも高く評価されています。第3章ではケアの本質を、第4章では国際的な視野を踏まえて「新オレンジプランよいところ、おかしなところ」など現在の日本の認知症政策を解説しています。一般の人にもわかる文体、専門家にも読みごたえのある内容で、「大賞に」と、審査委員の意見が一致しました。

「医療の限界、ケアの可能性」というタイトルは、これからの医療福祉政策にとって普遍的な思想を提起しています。

映像部門

NHK ETV特集
『それはホロコーストの"リハーサル"だった〜障害者虐殺70年目の真実』
村井晶子さん(NHK制作局文化・福祉番組部ディレクター)

600万人以上のユダヤ人を殺したナチス・ドイツによるホロコースト。その前に精神・知的障害者など20万人が殺害されていました。

これに加わっていたことを2010年、ドイツ精神医学精神療法神経学会が、長年の沈黙を破って謝罪。医療の進歩を信じた医師たちが、なぜ,どのように自主的に殺人にかかわるようになったかを2015年報告書にまとめました。

遺族やドイツ精神医学会の重鎮たちをインタビューするだけでなく、当時の映像や資料交えて効果的に構成することで、視聴者を飽きさせない本質に迫る番組となっています。「やまゆり園」の事件やヘイトスピーチなど、日本の問題を考えるとき、学ぶことが大きいと評価されました。

新聞・雑誌部門

『語り継ぐハンセン病 瀬戸内3園から』
阿部光希さん、平田桂三さん(山陽新聞社編集局報道部記者)

ハンセン病回復者とその家族の多くは今も病気の過去を隠して社会で暮らしており、問題自体もまだ解決されていません。

日本の医療の大きな過ちともいえる隔離政策が、なぜ、1世紀近くも続いたのか、社会の側の問題も含めて検証した7部構成の力作で、社会が教訓とすべきことを探っています。厳しい環境の中を生き抜いてきたハンセン病回復者たちの生き様にもスポットを当てています。

「ハンセンの歴史を残すため、この連載を一人でも多くの人に知ってもらいたいと思い応募しました」という推薦者の言葉に、審査委員は共感、納得して、大賞となりました。


<優秀賞> 書籍部門

『破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜』 (南日本ヘルスリサーチラボ)
森田洋之さん(南日本ヘルスリサーチラボ代表)

2007年、財政破綻で171床の市立総合病院がなくなってしまった夕張市、 しかも高齢化率は市として日本一。そんな中、筆者は19床の診療所に赴任し、市民に健康被害が出ていないこと、笑顔で生活していることに驚きます。なぜなのか?

経済学部を卒業したのちに医師になった筆者は様々なデータを駆使して、専門誌に「夕張市の高齢者1人あたりの診療費減少に対する要因分析」という論文を書き上げました。

本書は、この事実を広く訴えようと、対話形式などを工夫して手作りしたものです。プロの編集者の手が入っていないため、文字が小さすぎるなど数々の欠点が目だちますが、「日本の将来のため世に訴えたい」という熱意を買おうと、優秀作に選ばれました。

映像部門

『島の命を見つめて〜豊島の看護師・うたさん』 
武田博志さん(山陽放送報道部ディレクター)

悪質な事業者、業者を擁護した香川県によって1978年から13年間にわたり有害産業廃棄物が不法に投棄された豊島。

その実態を調べに通った立命館大学経営学部の学生、小澤詠子さんが、島の人々へに恩返ししたいと看護師に。その日々を通して、都市部にも必ず訪れる超高齢社会の現実を、お年寄りたちとの温かいやりとりを通じて表現しています。

全国の大学や看護学校で、医療や看護について考える教材になったことからも、この作品のもつ意義がうかがわれます。

新聞・雑誌部門

『脳脊髄液減少症を追った11年間の報道』
渡辺暖さん(毎日新聞社会部記者)

むち打ち症や心の病などと診断された患者の中に、実はこの病気が隠れていることを、深く広く多彩に取材。

2016年4月、公的な医療保険が適用されました。2005年5月に渡辺記者が右の記事を書いた当時、ほとんどの医師はこの病態を知らないか、知っていても「暴論だ」と相手にしませんでした。「怠けている」と誤解され患者も、辛い思いをしていました。渡辺記者の11年間にわたる一連の記事が、患者団体の懸命な活動と相まって、厚労省や医学界を動かしたことは間違いありません。

厚生労働省の研究班のあるメンバーも「学会が社会貢献できるテーマがここにあるのだと渡辺記者が教えてくれた」と敬意を表しています。
一過性の報道が多い中で10年を超える取材報道の力、これこそ、ジャーナリスト魂といえるでしょう。



     
 


第4回(2015年度)「日本医学ジャーナリスト協会賞」を発表
 

日本医学ジャーナリスト協会(水巻中正会長)は、質の高い医学・医療ジャーナリズムが日本に根付くことを願って、「日本医学ジャーナリスト協会賞」を2012年に創設。第4回目となる今年度も全国から多数のご推薦をいただきました。その中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」「表現力」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で慎重に審議した結果、2015年度の受賞者として、次の方々を選ばせていただきましたので、お知らせいたします。

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第4回(2015年度) 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作品

<大賞> 書籍部門 『新薬の罠  子宮頸がん、認知症…10兆円の闇』(文藝春秋)
鳥集 徹さん(ジャーナリスト)
映像部門 NHK ETV特集『薬禍の歳月〜サリドマイド事件50年〜』
石原大史さん
(日本放送協会制作局 第1制作センター ディレクター)
新聞・雑誌部門 日経サイエンス「STAP細胞をめぐる一連の報道」
古田彩さん(日本経済新聞社科学技術部次長)
詫摩雅子さん(日本科学未来館科学コミュニケーション専門主任

<優秀賞

書籍部門  
『認知症になった私が伝えたいこと』(大月書店) 
佐藤雅彦さん

『私の脳で起こったこと―レビー小体型認知症からの復活』(ブックマン社) 
樋口直美さん
映像部門  TBS報道特集
「精子提供・出自を知る権利、そして、新しい家族像をめぐる一連の番組」
川畑恵美子さん(TBS報道局記者)


過去の受賞者、受賞作品、記念シンポジウムの模様については、http://meja.jp/prize.htm をご参照ください。

なお、協会賞の発表・授賞式および記念シンポジウムを、11月6日(金)、午後7時(受付開始6時30分)より、東京・内幸町の日本記者クラブ(日本プレスセンター9階会見場)で開催します。

ご取材いただけると幸いです。

― この件に関するお問い合わせ先 (メールでお願いします)―
NPO日本医学ジャーナリスト協会 事務局 担当:高貫
Mail: secretariat@meja.jp

受賞理由は以下の通りです

<大賞> 書籍部門

鳥集 徹さん ジャーナリスト
『新薬の罠  子宮頸がん、認知症…10兆円の闇』(文藝春秋)

医療をめぐって頻発する一連の不幸な事件が「利益相反」と深い関係にあることは国境をこえた事実であり、海外では多くのジャーナリストがこの問題を追及してきました。本書は、そのような状況を真正面から取り上げた本邦初のものであることが高く評価されました。

学会中枢部を抱え込んだ巧妙な宣伝、販売促進活動、医学界のみならず、政治家、患者団体もまきこむ周到な戦略が、抽象的にではなく、具体的な事実をもって語られています。

著者は、8年前に、インフルエンザの治療薬タミフルにまつわる利益相反をスクープし、これがきっかけになって、「厚労省の審議会の委員は、審査対象となる薬等を販売する製薬会社から資金提供(寄附金や講演料、原稿料など)を受けているかいないかを申告し、一定額以上だと審議や決議に参加できない」という、基本的なルールができました。

長期的な取材の延長線上で、生まれるべくして生まれた書籍であり、文章の切れ味も構成もよく、勇気あるジャーナリストによる、大賞にふさわしい作品と審査委員から賞賛されました。

映像部門

石原大史さん 
『NHK ETV特集「薬禍の歳月〜サリドマイド事件50年〜』

サリドマイドは「妊婦のつわりにも効果がある」「安全な薬」として販売されました。ところが、強い催奇形性のために手や足が極端に短かかったり、耳が聞こえないなどの障害をもつ約300人の被害児が誕生。日本の薬害の原点といわれます。

にもかかわらず、忘れられかけているこの問題を、50年目という節目をとらえ、体験を丁寧に聞いていく中で、「薬害の影響は一生続く」という事実が伝えられました。加齢によって新たに浮かびあがった後遺症、      不自然な姿勢での自立生活の努力を続けたために引き起こされた二次障害です。

そのような障害に苦しむ女性の「薬害を繰り返してきた製薬会社や医療界、国の体質はそのまま残っている。だから私たちはあの薬害を語っていかなければいけない」という言葉。生後間もなく乳児院の玄関に捨てられた男性の壮絶な人生…。

90分という長編、しかも、重い話題でありながら、見るものを最後まで惹きつける構成も高く評価されました。「放送文化基金賞」のドキュメンタリー部門で最優秀賞を受賞しておられますが、「放送文化としての評価だけでなく、医学ジャーナリズムとしてこそ、高く評価されるべき」という推薦者の言葉もあり、大賞となりました。

新聞・雑誌部門

古田彩さん、詫摩雅子さん
「STAP細胞をめぐる一連の報道」

STAP細胞に関して新聞・テレビはおびただしく報道をしたものの、興味本位な周辺の報道が目立ちました。そのなかで、古田彩さんと詫摩雅子さんは、科学的証拠をもとに真相解明することに集中して真実を明らかにしました。

「日経サイエンス」2014年6月11日発行の号外「STAP細胞 元細胞の由来、論文と矛盾」では、独自に入手したSTAP細胞の遺伝子データ解析についての理化学研究所の内部資料に基づいて、STAP細胞が、実は既存の多能性細胞、ES細胞(胚性幹細胞)である可能性が高いことを報じました。

8月号「STAP細胞の正体」ではこれを詳報、9月号「STAP幹細胞はどこから?」で、STAP細胞が、論文著者の小保方晴子氏が実験していた研究室で作成された既存のES細胞であった可能性をいち早く指摘。15年3月号では、判明した事実をもとに、STAP細胞が最初から存在しなかったことを解説しました。

高度な取材力と分析力に裏打ちされた質の高い記事は、科学誌ならではの調査報道のあり方を示したものと高く評価されました


<優秀賞>

書籍部門 佐藤雅彦さん 
『認知症になった私が伝えたいこと』 

「認知症になっても暮らしやすい世の中を」という強い意志に貫かれ、認知症になった人にしか書けない経験と工夫と、社会への強くて具体的なメッセージが込められています。

中学校の数学教師を経てシステムエンジニアとして活躍していた45歳のころ、仕事にミスが増える異変を感じ、51歳で若年性認知症と診断されました。ショックと苦しい混迷の年月を経て、記憶力の低下を補うためのパソコンや携帯電話やipadなどを使った智恵を編みだしました。それだけでなく、生きるための哲学が本書につまっており、あとに続く人々に伝えようとする思いに貫かれています。

講演やフェイスブックで社会への発信を続け、認知症と生きる人による「3つの会」や「日本認知症ワーキンググループ」を発足させた佐藤さんたちの歩みは、そのまま、日本での認知症当事者運動の歩みの記録ともなっています。

出版後1年もたたないうちに台湾で翻訳出版されたことは、本書に込められた知恵が、高齢化の進むアジアの国々にも貢献することを示しています。

書籍部門  樋口直美さん 
『私の脳で起こったこと―レビー小体型認知症からの復活』

レビー小体病の当事者である樋口直美さんが自らの日記を公開するというユニークな手法で丁寧につくられた作品。本人にしか書けない、これまでの常識を覆す認知症像が繰り広げられています。

推薦者の医師はこう述べています。

「私は30年近く医学を学び、精神科医療の現場で働いてきました。この本で語られている壮絶な体験は、私が慣れ親しんできた三人称で記述された「医学的な症状」が、一人称の現実となったとき、「感情も思考もある一人の人間の症状」となった現実です。私を打ちのめしたのは、この三人称の医療と一人称の医療のあまりに大きな落差でした。大きな衝撃を受けながらも本を読み進めると、三人称の医療を一人称の医療に変えるにはどうすればいいか、貴重な示唆が得られます」。

この本は、「レビー小体型認知症」と診断された当事者の思い、経験を赤裸々に記述したという以上に、これからの医療の本質を変えていくための貴重な道筋を示している、という点も高く評価されました。

映像部門 川畑恵美子さん
報道特集「精子提供・出自を知る権利と新しい家族像をめぐる一連の番組」
精子提供で生まれたDI児は、日本に1万人とも2万人とも言われています。しかし、これまでは親と医療者の視点でしか語られませんでした。それを、子供の視点から問い直そうとした点が画期的です。

ただ、取材を進めていくうちに、親の葛藤や提供者の葛藤もあることを知り、2年にわたる4回のシリーズで、立場の違う当事者たちを国内外で取材し、複眼的にこの問題を捉えています。最後は同性カップルが家族を持つことの是非にまで踏み込みました。

人工授精を不妊カップルの問題とだけとらえるのではなく、「家族とは何なのか?」という、誰にでも関わる普遍的なテーマに発展させたところが意欲的です。

「自分はどこから来たのかー精子提供で生まれた子供の葛藤」を実名で顔も出しで取材する挑戦から発展し、出自を知る権利の是非、生殖技術を社会がどこまで許容できるのかを考えるきっかけをつくったといえます。

テレビ報道は、顔なし、モザイクが常態化していますが、登場人物と辛抱強く信頼感を築き、視聴者に真に信頼される、顔を出しての基本を貫いた姿勢も、映像部門のあるべき姿として評価されました。

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第3回(2014年度)「日本医学ジャーナリスト協会賞」を発表
 

日本医学ジャーナリスト協会(水巻中正会長)は、一昨年、協会発足25周年を記念し、質の高い医学・医療ジャーナリズムを日本に根付かせるために「日本医学ジャーナリスト協会賞」を創設。第3回目となる今年度も、7月末までに全国から多数のご推薦をいただきました。
その中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」を選考基準に、協会内に設けた選考委員会で慎重に審議した結果、第3回の受賞者として、次の方々を選ばせていただきましたので、お知らせいたします。

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第3回(2014年度) 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作品

<大賞> 書籍部門 大久保真紀さん 
『献身―遺伝病FAP(家族性アミロイドポリニューロパシー)患者と志多田正子たちのたたかい』(高文研)
映像部門

日本放送協会 制作局 文化・福祉番組部 ディレクター 猪瀬美樹さん
ETV特集「僕は忘れない 〜瀬戸内 ハンセン病療養所の島〜」

<特別賞> 新聞部門 新潟日報社報道部 社会保障班
「知ろう認知症」をはじめとする「あんしんネット」認知症シリーズ
書籍部門 村上紀美子さん
『納得の老後 日欧在宅ケア探訪』(岩波書店)


過去2 回の受賞者、受賞作品、記念シンポジウムの模様については、http://meja.jp/prize.htm をご参照ください。

なお、協会賞の発表・授賞式および記念シンポジウムを、10月27日(月)、午後6時30分より、東京・内幸町の日本記者クラブ(日本プレスセンター9階宴会場)で開催します。 ご取材いただけると幸いです。別紙の出欠票にてご都合をお知らせください。

― この件に関するお問い合わせ先 ―

NPO日本医学ジャーナリスト協会 事務局 担当:古阪

Tel.03-5561-2911 Fax.03-5561-2912

受賞理由は以下の通りです

<大賞> 書籍部門

大久保真紀さん

『献身―遺伝病FAP(家族性アミロイドポリニューロパシー)患者と志多田正子たちのたたかい』

この本で扱われているのは遺伝性の難病であるが、現代の社会が抱える医療のあり方、差別や偏見、患者として病気にどう向き合うのか、など多くのことを考えさせる優れたノンフィクションである。

家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)は、下痢を繰り返し痩せて行き、10〜15年で亡くなる。2分の1の確率で遺伝する病気であることから、患者や家族は差別や偏見に苦しんでいる。その患者と家族に寄り添い献身的に支える一人の女性に著者が出会ったのが13年前。取材許可が出るまで1年、それから4年取材を続け新聞記事にした。さらに取材を重ね、この本になった。最近は進行を抑えるための肝移植が行われているが、この移植医療が患者や家族に新たな葛藤を生んでいる。患者数が少なく販売部数が見込めないため出版社が見つからず自費出版となったが、出版元の「歴史に残すべき」との判断から、インターネットでも入手できるようになり、反響が広がった。このジャーナリスト魂、出版社魂も評価された。

映像部門

日本放送協会 制作局 文化・福祉番組部 ディレクター 猪瀬美樹さん

ETV特集「僕は忘れない 〜瀬戸内 ハンセン病療養所の島〜」

ハンセン病を忌み嫌い、徹底隔離した日本独特の過ちは、いま、忘れられつつある。18歳の大学生の目を通してハンセン病の歴史を鮮やかに浮かび上がらせたこの作品が放送された意義は大きい。舞台は、香川県の離島、大島の 国立療養所大島青松園。日本の誤った国策が知られるようになり、島を見学する人たちが増えたとき、母の仕事の関係でこの島で過ごした少年は、「大島案内」のボランティアに加わった。当時、小学校3年生だった。大学合格後、彼は再び大島に戻ってくる。訪ねた先は、たとえば、若いときに収容され、故郷に戻れないまま80歳になった山本さん。島の土を使い骨壺を作っている。島の納骨堂に並んだ2000余りの骨壺の列に、手作りの自分の骨壺を置く日のために。戦前から戦後の昭和20代末まで、患者は亡くなると病理解剖され、必要な臓器が切り取られた。遺体は、まだ生きている元患者たちによって清められ、火葬され遺骨になった。学生を案内役として悲しい歴史を語り継ぐという構成力も高く評価された。
<優秀賞>

新聞部門 新潟日報社 報道部社会保障班
「知ろう認知症」をはじめとする「あんしんネット」認知症シリーズ

認知症をめぐる報道が多彩を極めるなか、地方紙の特色を活かして、現場に密着した目線から淡々と迫った長編企画である。2013年9月に「知ろう認知症」のタイトルでスタートし、「支え合いへの一歩」「若年性認知症と歩む」「どう防ぐ どう守る」と、あくまでも読者と共に考える姿勢を貫いている。東日本大震災3年では、新潟県に避難してきた人と認知症の問題を取り上げ、新潟大脳研究所や長岡技術科学大の家族性アルツハイマー病、軽度認知障害の評価方法を紹介する一方で、認知症の人の暮らしを支える介護職員の育成の重要さを訴える。

幅広い視点と取材の立ち位置が評価された。

書籍部門 村上紀美子さん
『納得の老後 日欧在宅ケア探訪』

未来に灯りをともすような一冊である。老いの日々とのつき合い方を探す取材の旅を重ねて40年近く。在宅ケアの現場を訪れる旅は、ドイツ在住の3年間を含め欧州7カ国、21都市にまで及んだ。書籍や研究報告、論文や調査資料による客観的、俯瞰的、制度的な知見だけでなく、リアルな現場の姿に数多く触れることを重視。ケアやサービスを肌で感じる努力を重ねてまとめた労作である。超高齢社会にあって、人々が少なからず覚える近未来の不安に対する指針や"知恵"が各所に汲みとれる。

ひとり暮らしでも、ひとりぼっちではない。より居心地のよい老いの日々に向けた指南書といえ、評価された。

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第2回日本医学ジャーナリスト協会賞
発表・授賞式・記念シンポジウム
 

昨年度、当協会設立25周年を記念して創設された「日本医学ジャーナリスト協会賞」は、
第2回目を迎え、10月22日、日本記者クラブにおいて、発表・授賞式・ミニシンポジウムが行なわれました。

大賞など、優れた作品に選ばれたのは次の通りです。

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第2回 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作

<大賞> 新聞部門 毎日新聞社科学環境部 河内敏康さん、八田浩輔さん
降圧剤「バルサルタン」の臨床試験をめぐる疑惑に関する一連の報道
書籍部門 六車由美『驚きの介護民俗学』(医学書院)
映像部門 貸し出し型DVD3部作『認知症ケア』(NHK厚生文化事業団)
NHK制作局文化・福祉番組部ディレクター 川村雄次
<特別賞> 『TIP 正しい治療と薬の情報』 医薬品・治療研究会(別府宏圀代表)
<優秀賞> 上原真人、八重山の医療を守る郡民の会
『八重山病院 データでムヌカンゲー』(ボーダーインク)
藤原瑠美『ニルスの国の認知症ケア』(ドメス出版)

受賞理由は以下の通りです

<大賞> 新聞部門 降圧剤「バルサルタン」の臨床試験をめぐる疑惑に関する一連の報道
毎日新聞社科学環境部取材班 河内敏康さん・八田浩輔さん
毎日新聞社科学環境部取材班 河内敏康さん・八田浩輔さん
製薬会社ノバルティスファーマ社の降圧剤「バルサルタン」(商品名ディオバン)の臨床試験に不正があったのではないかとの疑惑は、2013年2月の毎日新聞記事から始まりました。3月には、ノバルティス社社員が統計責任者になっていたこと、また、同社から巨額の奨学寄付金が出ていたことなど、疑惑を決定づける特報で、日本の臨床試験の問題点を浮き彫りにしました。その後も、過剰な宣伝の問題点や医療保険財政への影響への懸念をいち早く指摘するなど、医学ジャーナリズムの健在を示しました。
書籍部門 『驚きの介護民俗学』(医学書院)
六車由実さん
大学の芸術学部准教授から、特別養護老人ホームの介護職員に転じた著者が、専門としてきた民俗学の手法を生かし、認知症の人が話す言葉そのものを聞き逃さずに書きとめ、これをもとに本書を書き上げました。認知症については、かつては脳科学的解明が優先され、コミュニケーションの重要性が指摘されても、それはあくまでも「よい支援」をするためのものでした。本書は、認知症の人を「支援する対象」とだけ見ていては到達できない事実を明らかにしました。増えていく認知症に対応するには、今まで認知症にかかわっていなかった分野からもヒントを得ていく必要性を示唆しています。
映像部門 貸し出し型DVD3部作『認知症ケア』(NHK厚生文化事業団)
川村雄次さん
認知症になった時、人はどのように生きることが出来るのでしょうか?
ドキュメンタリーであると同時に、専門家にも家族にも認知症本人にも役に立つ、これまで例のない認知症ケアのDVDであることが、評価されました。第1巻「手探りで切り開いた認知症ケア きのこエスポワール病院の30年」/第2巻「自分らしく生きぬくために 小規模多機能拠点 大畑の家」/第3巻「早期診断そして人生は続く 太田正博さんの10年」の3巻からなり、医学の目だけでなく、生活を見る方向に、社会を変えるエネルギーを秘めています。
<特別賞> 『TIP 正しい治療と薬の情報』 医薬品・治療研究会(別府宏圀代表)
1986年1月に創刊したこの雑誌は、製薬企業との金銭関係を完全に排し、購読料のみを資金に、最新の医薬品情報および副作用情報を提供してきました。日本で承認・販売されている医薬品について、国内外の論文をはじめ、製薬企業による承認申請資料、副作用情報などのデータを丹念に検討。これらのデータが意味するものを解釈し、論文には記載されていない事柄や試験の設計に作為がみられる場合はそれらの点を指摘し、真のリスクと便益を明らかにしようという、高い専門知識を背景とした意欲的な記事が、毎号紹介されています。エビデンスの本来的意義が問われ、利益相反の問題が広く認識されつつある今、30年近くにわたって、この二つの問題に真正面から取り組んできた本誌は、医学ジャーナリズムの本来の在り方を提示しています。
<優秀賞> 「ニルスの国の認知症ケア〜医療から暮しに転換したスウェーデン」
(ドメス出版) 藤原瑠美さん
認知症になっても自宅でひとり暮しを続けられるスウェーデンの詳細な現場情報を日本の政策を結びつけて紹介した、これまでにない本です。スウェーデン研究者からも、日本の政策担当者からも高く評価されていることから、社会的インパクトがあると評価されました。長期、短期の滞在を重ね、銀座和光の管理職の経験で培った知識と経験を生かし、基礎自治体の認知症ケアの現場を隅々まで歩いて網羅しています。国レベルの認知症政策が現場でどのように具現化されているか。介護スタッフの働き方や人生まで含めて詳細に描き出していることも評価されました。
上原真人さん「八重山病院 データでムヌカンゲー」 (ボーダーインク) 
住民や観光客の命を守る八重山諸島唯一の県立総合病院・八重山病院麻酔科の医師が、多忙を極める日常業務の合間に病院・医療の実態や、比較分析データを八重山毎日新聞に発信し続け、その集大成が小冊子ながら起爆力を秘めた本になりました。患者動向や輸血量、周辺離島からの患者のヘリ搬送数、ごみ処分費用などにいたる多様なデータを様々な角度から分析。医療を丸ごと人間ドックにかけたような野心的な試みが評価されました。全国の医療機関にも通じる重いテーマで、医療について、一人ひとりにもっとムヌカンゲー(物を考えて欲しい)との問題提起がされています。

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日本医学ジャーナリスト協会賞
記念シンポジウムを開催(10月23日)
会長 水巻 中正
       協会賞準備担当幹事 大熊由紀子
 
 

 昨年、10月23日(火)、 午後6時30分より、東京・内幸町の日本記者クラブにて、
日本医学ジャーナリスト協会賞の発表・授賞式および記念シンポジウムを開催しました。

  すでに報道でも流されていますように、第1回 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作は
次の方々となりました。
 授賞式とシンポジウムの模様はそれぞれの受賞者のタイトルの横にあるPDFをご覧下さい。


 この授賞式の原稿は、協会賞審査委員で当日のシンポジウムのコーディネーターを務めた
大熊由紀子さんがとりまとめました。その元となった記録のテープ起しと原稿のレイアウトは、
日本医学ジャーナリスト協会の会員でライター&フォトグラファーの神保康子さんの
ご尽力によるものです。

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  第1回 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作
<大賞>
山陰放送テレビ総局テレビ制作部
作品名『生きることを選んで』
(PDF1)
下野新聞2025年問題取材班
作品名 『終章を生きる 2025年超高齢社会』  
(PDF2)
<特別賞> タバコ問題情報センター
『禁煙ジャーナル』 (月刊紙)
(PDF3)
特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボ
メンタルヘルスマガジン『こころの元気+(plus)』(月刊誌)
(PDF4)
シンポジウム質疑応答
(PDF5)
日本医学ジャーナリスト協会賞について:

日本医学ジャーナリスト協会賞は、日本医学ジャーナリスト協会が、2012年、協会発足25周年を記念し、質の高い医学・医療ジャーナリズムを日本に根付かせるために創設したものです。応募作品の中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」を選考基準に、優秀作品を顕彰するものです。
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   NPO法人 日本医学ジャーナリスト協会
「第1回日本医学ジャーナリスト協会賞 発表・表彰式・記念シンポジウム」
10月23日(火) 午後6時30分―8時30分 於・日本記者クラブ
 
   
   第1回「日本医学ジャーナリスト協会賞」は、
山陰放送 「生きることを選んで」 
  下野新聞「終章を生きる」
に決定しました
 
 日本医学ジャーナリスト協会が、本年協会発足25周年を記念し、質の高い医学・医療ジャーナリズムを
日本に根付かせるために創設した「日本医学ジャーナリスト協会賞」は、6月末までに全国から35件の
推薦をいただきました。その中から、「オリジナリティー」「社会へのインパクト」「科学性」を選考基準に、
協会内に設けた選考委員会で慎重に審議させていただいた結果、第1回の受賞者として、次の方々を
選ばせていただきましたので、お知らせいたします。

※受賞作品についてはこちらをクリック下さい。

  第1回 日本医学ジャーナリスト協会賞 受賞作

<大賞> 山陰放送テレビ総局テレビ制作部
作品名『生きることを選んで』

下野新聞2025年問題取材班
作品名 『終章を生きる 2025年超高齢社会』
 

特別賞>

タバコ問題情報センター
『禁煙ジャーナル』 (月刊紙)

特定非営利活動法人 地域精神保健福祉機構・コンボ
メンタルヘルスマガジン『こころの元気+(plus)』(月刊誌)

 なお、本協会賞の発表・授賞式および記念シンポジウムを、10月23日(火)、 午後6時30分
より、東京・内幸町の日本記者クラブ(日本プレスセンター10階ホールA)で開催しますので、
是非、ご出席下さい。
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  「日本医学ジャーナリスト協会賞」を創設しました!  
  日本医学ジャーナリスト協会は、1987年、医学・医療・福祉分野での報道にかかわるジャーナリスト
有志が集まって発足しました。会の発展に伴い名称は変り、2006年、NPO法人・日本医学ジャーナリスト
協会として、新たな一歩を踏み出しました。

  このたび、発足25周年を記念して、質の高い医学・医療ジャーナリズムを日本に根付かせるために、
「日本医学ジャーナリスト協会賞」(以下、協会賞)を創設することといたしました。
協会賞の概要は以下の通りです。奮ってご応募ください。
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【対象作品】
それぞれの年の前々年7月からの2年の間に公表された新聞・雑誌・書籍・テレビ・ラジオ・映像、WEB作品などを対象とします。ジャーナリスト活動をされている方にかぎりません。また、自薦、他薦を問いません。
【対象期間】
第3回の募集対象期間は、2012年7月から2014年7月末までに公表されたものとし、おおむね3人(グループは1人として)を表彰させていただきます。
【候補推薦方法】
本ページの末尾にある「候補推薦書」から推薦書式をダウンロードし、必要事項を記入して、協会賞事務局award@meja.jp 宛にメールでお送りください。メールによる推薦がむずかしい場合は、プリントアウトしたものに記入して、下記事務局宛に郵送ください。推薦フォーマットをウェブサイトからダウンロードできない方は、事務局に推薦書式をご請求ください。(できるかぎり候補推薦時に、候補作品を審査用に事務局にご提供ください。)
【締め切り】
第3回協会賞の候補作の締め切りは、2014年7月末日です。
【選考と発表】
受賞者の発表は9月末です(予定)。日本医学ジャーナリスト協会のメンバーから構成される選考委員会で、「社会へのインパクト」「オリジナリティ」「科学性」などの評価基準をもとに選考します。専門領域によっては、外部からの助言を得る場合もあります。透明性・公平性を担保するため、受賞作の選考過程・選考理由を日本医学ジャーナリスト協会のウェブサイトに発表するとともに、広くメディアにもお知らせします。
【表彰および記念シンポジウム】
表彰は正賞(記念の楯)とし、副賞(賞金など)はありません。また、受賞者による記念シンポジウムを、毎年10月に開催します。記念シンポジウムの講師としてお招きするにあたって、些少ですが協会規定で講師料と交通費をお支払いいたします。
「候補推薦書」はここからダウンロードください。

― この件に関するお問い合わせ先 ―

NPO日本医学ジャーナリスト協会 事務局 担当:古阪

〒106-0041 東京都港区麻布台1丁目8番10号
株式会社コスモ・ピーアール内

TEL: 03-5561-2911 FAX: 03-5561-2912

URL:http://www.meja.jp / E-mail: secretariat@meja.jp